●歴史

創業時から、粭島で水揚げされるとらふぐを主に扱っていましたが、当時は地元の櫛ヶ浜にもふぐ漁をする漁師も沢山いました。その後、粭島、櫛ヶ浜、下松、馬島、平生と50船ぐらいの漁師さん達と取引をするようになりました。
1971年(昭和４６年)には大島大原に3000匹が活かせる大水槽を活魚センターとして建設しました。
天然ふぐを追いかけて、室津、上関、萩、大分、長崎など集荷地も幅広く対応してきました。とらふぐの取り扱い量も年々増加してまいりました。
出荷先も、広島、関西、関東方面の市場や大手水産会社、料理店など幅広く拡大してきました。

●変革

卸売業と並行して、平成５年にふぐ料理専門「栄ふく」を開店し飲食業へ進出
します。一日一組から始め、2年目には2部屋にと、少しずつ部屋数を増やして現在10部屋までになりました。
平成10年頃から本格的に宅配セットの販売を始めます。郵便局と提携し、ゆうパックチラシ、百貨店(当時近鉄松下)など、販路を拡大していきます。
平成26年には山口井筒屋、平成30年には天満屋とも提携しました。

●提言

しかしながら、とらふくの水揚げは平成20年あたりから徐々に減少傾向に
なってきました。それに伴い養殖、畜養のとらふぐも取扱うようになりました。
養殖、畜養のふぐは、品質、鮮度とも年々良くなってきました。今ではその肉質は、天然にも劣らない良い状態の物に出来上がってきました。

特にここ数年の天然とらふぐの漁獲量は、大きく落ち込んでいます。
漁獲量は、最盛期の10分の1まで落ち込んでいます。
かつては、各地でふぐ漁をいてした産地も今は数ヶ所になりました。
現在粭島で、はえ縄漁を専門にする漁師は、高齢化や不漁など様々な事が原因でその数は数名足らずまでになってきました。

粭島のふぐを絶やさぬよう、多くの課題に取り組まなくてはなりません。
そのためにも天然とらふぐの希少価値を高める事をしなければなりません。

●努力と挑戦

現在社会における環境の変化は目まぐるしく変わってきてます。水産業界にも
大きな影響が出てきています。飲食業界ではコロナ過で(令和３年現在)、一年先、二年先が全く予想出来ない厳しい状況が続くと思われます。

これからはお客様にも多様なニーズが求められていくものと考えられます。

お客様に安心安全の商品を提供し、栄ふくに来て良かった。ふぐってこんなに美味しいんだと言ってもらえるように、努力、精進してまいります。
また弊社の伝統的なふぐ処理の技術を継承し、更なる技術の向上に、社員いちがんとなって、努力と挑戦を今後も積み重ねていく所存でございます。

今後も当社へのご愛顧、ご指導、ご鞭撻のほど承りますよう宜しくお願い申し上げます。

有限会社　青木フグ商店
代表取締役　青木　幸喜